アンサンブル量子ドットの不均一性を利用することにより、広い発光波長領域を有する広帯域発光素子への応用が期待されている。 特に、量子ドット構造を制御することにより、発光波長を「生体の窓」と呼ばれる生体を透過しやすい近赤外光とすることで、 網膜などの断層画像診断に用いられている光コヒーレントトモグラフィー(OCT)用の広帯域光源にも応用可能であり、量子ドットを 用いることにより、高分解能でコンパクトなOCT装置の開発への期待が持たれている。 本研究では、発光波長の異なる高密度量子ドット層を3層積層した活性層をGaAs発光ダイオード(LED)に導入し(構造図)、室温で 発光スペクトル幅194 nmの広帯域発光を実現している(発光スペクトル図)(ref.1)。
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